人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「ベルギー幻想美術館」展@Bunkamura ザ・ミュージアム

シブヤに行ったんですけど、用事の合間に、かなりのフリータイムが出来てしまい、ちょうど見ようと思っていた「ベルギー幻想美術館」展を、Bunkamura ザ・ミュージアムで見てきました。


ベルギー幻想派というか、象徴主義の展覧会は何度か見たことがありますが、あらためて。


Exhibition


このポスターにあるポール・デルヴォー、マグリットから、クノップフ、アンソールなどなど。


強制的に時間がある、という状態は意外と集中でき、なんかスゴくじっくりと見ることが出来ました。


会場の解説が丁寧で役立ちました。やはり象徴派のシンボリックな絵画を理解するには、元となっている神話、聖書、歴史などの理解が必要となります。その辺の説明と、細かな年表などもじっくりと。


今回、クノップフらの時代と、マグリットらの時代が結構ずれていることを発見。今更ですが。


で、初期の神話的象徴主義も良いのですが、やっぱりマグリットの独自性はスゴイな、とあらためて思いました。解説によると、マグリットさん、実にマジメで小市民的な人で、日頃の行動は実に真っ当、絵を描く時はスーツにネクタイ(!)、床を全く汚さずに描いていたそうです。


アタマの中がフリーダムな人は、行動に移すまでもない、ってことでしょうか。


画家についての発見と言えば、デルヴォーさん、結構鉄ちゃんだったらしいです(笑)。そういえば、停車場(駅というよりそう呼びたい)のモチーフが多いような。

ま、男の子はほとんどそうかもしれないですけど。


展覧会全体について言えば、点数も多く見応えもあったのですが、欲を言えばちょっと地味かなと。大きな油絵などは少なく、小さめの絵や、版画やドローイングが多かったです。


特に楽しみにしていたデルヴォーは、いかにもデルヴォーらしい感じの油絵は2枚だけ。版画がツマラナイということではないのですが、彼独特の、月光やガス灯に照らされた街や、あらわな女性の肌などの美しい色合いは、やっぱり油絵が圧巻でしたから。

展覧会のポスターになっている「海は近い」という作品は本当に素晴らしかったです。これ一枚だけでも、観に行く価値はあると思います。


その他、スピリアールトやクノップフの、パステルや水彩で描かれた深い色合いの作品たちがとても美しかったです。


見終わって出たら、外はたそがれ。

写真がちょっと幻想的(?)に。

Twilight

Twilight

Twilight